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香川県高松市の HARI salon & studio MOISA の院長のブログです。タイトル通り、毒を吐くことも結構あるかも…?
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実はもいさを17時からにしたのには、大きな理由がありまして。
いろんなことを考えて、昼間の空き時間に、二足目のわらじをはくことにしたのです。

そのわらじというのは…今まで避けて来た訪問マッサージの仕事です。
昨日が初日でした。


訪問マッサージは私たちマッサージ師の国家資格が活かせる
保険適用の仕事なので、今後も需要がありますし、それを生業にすれば安定します。
ただ、保険と言うのはいつ何がどう変わるかわからない、という
不安材料はありますけどね。

私が今まで避けて来た大きな理由としては、

「自分が体験したことでなければ『わかれ』ない、
自分がまだまだ若くて健康だから、
年をとっていろんな病を抱えた人の痛みや気持ちは
まだ理解できないし、興味を持てないから。」

でした。


だけど、人間みんな年をとる。
いつかはやってくる「老い」。
とりあえず自分にはまだ時間があるけど、
自分の親にもあと少しでその時がやってくるかもしれない。

何十年後かの自分を見る機会にもなるし、
自分が苦手とする分野こそ、自分が成長するきっかけになる、
制度がいつまであるかどうかわからないから
今がチャンス、
そう思って、やってみることにしたのです。


でも。



昨日私が担当する方の施設に伺ってみて、
自分がこの世界に足を踏み入れたくなかった、本当の理由がわかった気がしました。



教員時代のストレスの一番の原因は
相手が子供と言う「(自立していない存在と言う意味での)弱者」だったから、
どうしても完全に対等な関係にはなりえず、
私の方が「なんとかしてあげたい」という気持ちが強くなりすぎて、
でも現実はそううまくいかなくて、
自分の心が疲れてしまったことにありました。


しかも、私と彼らの関係は、学校、教育現場という枠組みの中に存在し、
自分と相手のことだけ考えればいいわけではなかった。
その子のためにベストな方法を思いついても、
それが大きな枠組みの中で許されないことであれば、
実行に移せないことも多かった。

いろいろ経験を重ねる中で自分なりに大人になって
だいぶうまく割り切れるようになったつもりでしたが、
結局割りきれなかったから、
カラダが悲鳴を上げたのでしょう。


今、私がとても気楽に楽しく仕事できているのは、
もいさのお客様が「自立した大人」であって、
しかも常に私と目の前のお客様という二者だけの関係であるので、
対等な関係で、ある程度の距離を保って
心地よくお付き合いすることができるからです。

簡単に言えば、私はそんなに相手の心配をする必要はない。
感情移入する必要もない。
その人のために自分が身を呈して
何かと戦う必要もない。
自分の立場の範囲内で、ただ勉強したり、
環境を整えたりするだけでいい。

だから私にとってはストレスフリーなんです。



だけど。



こういう言い方が不快に思う方があったらごめんなさい。


でも、昨日私が感じたままのことです。


介護施設に入居している高齢者は(多分ほとんどの人が)、
明らかに「社会的弱者」です。
そして、「生活的弱者」です。
このあとの人生のことを考えると、多分子供よりも弱者です。


あまり詳しくは書きませんが、
私がお付き合いさせていただく方は、
すごい高齢なのに、頭はとっても元気なんです。
半年前までは畑仕事もこなす、一人でも十分元気にすごしていた方なんです。
でも、ちょっとしたけがや病気が重なり、
あっというまに寝たきりになってしまって、
住みなれた家を離れ、施設で暮らしているのです。

その方のお話から今の日々の生活を想像すると、
それだけで私は泣きそうになってしまいました。
自分だったら耐えられないと。
でもそれがその人にとっての、
そして多分、たくさんの高齢者にとっての、
現実で。


でも、介護の世界と言うのは法律的にも
介護士さんの条件的にも、
教育の世界以上に厳しい、大変な世界です。
あの世界で毎日働いているだけで
私は心から尊敬します。

彼らに罪はありません。
一人が叫んだからと言って何をどう変えられるというのか。
簡単な問題ではありません。

安い給料で大変な仕事をして
モチベーションが上がらないとしても、それを責める気にもなれない。


でも、一方で、変えなければ、この人はずっとここでこのままで…



そういうことを考え出すと、私はもう、自分で自分の心が
コントロールできなくなってしまうんです。




でも。

とにかく、やれることをやろうと思います。
私が人とかかわるときに大事にすること、それは、

その人がよりHAPPYになること。

もちろん、1週間にたった30分の付き合いだし、
立場上できることはとても限られると思いますが、
訪問マッサージ師だからマッサージとリハビリだけやっとけばいいや、ではなく、
その人のHAPPYのために、笑顔のために、
自分なりにできることを
ちょっとでも工夫していきたいと思います。

確かに、歩けるようになるために、私が雇われているわけですが、
正直な話、リハビリをしたところで、本当にその人が
元の生活に戻れるほど元気になるという保証はありません。
さらに、歩けるということが大事というよりは
歩けるようになって生活が変わること、つまり○○ができるようになること、
が大事なわけで。

完全に歩けるようにならなくても、
それに匹敵するくらいHAPPYを感じてもらえる何かができればいいなと。


昨日救いだったのは、どうかなぁと思いながら持って行った
うちの猫たちのポストカード、
ミミちゃん(キジの方です)の写真を、
「この子はかわいい」
と何度もじっと見つめてくれたことです。
(デブちゃんは残念ながらいまいちお気に入りにならなかったようです)





ま、こんな感じで。
昼も夜も働きます。
誰かのHAPPYに、笑顔につながるお仕事ができますように。
できることから、がんばります。

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HARI salon & studio MOISA
性別:
女性
職業:
鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師
趣味:
食べる、波乗り、猫、クラブ、ヨガ、バレエ、ダンス、スポーツ観戦(プロレス、フィギュア、柔道)
自己紹介:
HARI salon & studio MOISA
香川県高松市桜町1-16-19
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